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ファーブルフォト ナミオトシブミ

とうとう、ファーブルフォト100頁目にたどりつきました。
50回くらいで100回を意識しましたが、はたして続けることが出来るのか、ずいぶん不安でした。

まだ知らない昆虫や植物の種類は驚くほど多くいますが、100種類以上も見つけることは無理なんじゃないか、という思いも強くありました。
しかし、当初の目的の100頁目まできたので、一安心です。

今後、どこまで続くのか、まったく先が見えませんが、成り行きに任せていくしかないなぁ、と思う今日この頃。


100頁目のファーブルフォトは、10種類目のオトシブミ、ナミオトシブミです。
通常、単に「オトシブミ」といわれていますが、他のオトシブミと区別するため、ナミオトシブミとしました。
e0035757_2123053.jpg

ルリオトシブミ族、アシナガオトシブミ族、オトシブミ族、マダラオトシブミ族、クビナガオトシブミ族と5種類いるオトシブミの仲間。
多くのオトシブミが、オスメスほぼ同型なのに、クビナガオトシブミ族の仲間だけは、メスに比べてオスの首が長く特徴的です。

クビナガオトシブミ族以外では、オトシブミ族のナミオトシブミも、メスに比べるとオスの頭部が長く見えます。
これはメスのナミオトシブミ。
e0035757_2125912.jpg

オスは、首が長い、というより、頭後部が延びている、という感じ。
e0035757_2131779.jpg

ナミオトシブミは、オトシブミの仲間の中でも大型で、ファーブルフォトで覗くと迫力があります。
e0035757_2141256.jpg

葉に付いた水を飲む、ナミオトシブミのオス。
e0035757_2142543.jpg

裏側から栗の葉を食べるメス。
e0035757_2143716.jpg

葉を表から見ると…。
e0035757_2144941.jpg

オトシブミの成虫は、葉に丸い食痕を残します。


いくつか拾ってきた揺籃をプラケースに入れておくと、揺籃の中から幼虫が出てきました、
e0035757_2161072.jpg

普通は出てこないはずなのですが。
仕方が無いので栗の葉の上において置くと、いつの間にかサナギに変身。
e0035757_2162845.jpg

大きさは違いますが、前に載せたウスモンオトシブミと、色と形ほとんど同じ。

しばらくすると、サナギに色がついてきました。
e0035757_2165145.jpg

こうなると、ウスモンオトシブミとは、まったく違いますね。

ナミオトシブミが羽化した跡、サナギの抜け殻です。
e0035757_2171538.jpg


オトシブミの幼虫は、糞を揺籃の中に溜めます。
どうやら、オトシブミの幼虫は自分の糞も食べているらしい。

食欲旺盛な幼虫が、葉っぱ一枚で作られた揺籃の、そのほんの一部しか食べないのが不思議でした。
揺籃という安全なゆりかごの中に保護される代わりに、限られた食料から必要な栄養を吸収するために糞食を行うのでしょうか。

しかし、拾ってきたオトシブミの揺籃の中に、一つおかしな揺籃がありました。
それは、糞が外にボロボロと出しているのです。

これは、違う虫が入っているな、そう思いその揺籃だけを別のプラケースに隔離しました。
どうやら寄生している昆虫がいるような感じです。

オトシブミには、寄生するオトシブミタマゴバチ等の寄生バチや寄生バエがいます。
寄生バチや寄生バエの詳しいことはわかりませんが、面白い記述がありました。

オトシブミの揺籃には、通常1つの卵が生まれ、一匹の幼虫が成長します。
2つ以上の卵が生まれた場合、幼虫たちの間で共食いが起こり、最終的に一匹の幼虫が生き残ります。

なぜ共食いが起こるのにもかかわらず、一つの揺籃に2つ以上の卵を産むのか。
これは、寄生バチに寄生されても、生き残る可能性を高めるため、ということらしい。

そして…、しばらくしてから隔離した揺籃を覗くと。
なんと、ケースの中には、ハエでもハチでもなく、一匹の蛾がいました。
e0035757_218585.jpg

ネットで調べてみると、クロウスムラサキノメイガという蛾らしい。
(ウスムラサキノメイガという、よく似た種類もいます)

クロウスムラサキノメイガの幼虫は、食草はクリやクヌギの葉などですが、オトシブミの揺籃に「寄生」するとは、どこにも書かれていません。
「寄生」では、ないのでしょうか。

しかし、このクロウスムラサキノメイガは、間違いなくナミオトシブミの揺籃から出てきました。
そしてオトシブミの姿はどこにもありません。
by kou_shino | 2013-04-08 21:32 | ファーブルフォト(107頁) | Comments(2)
Commented by 顕微鏡下のふしぎ at 2013-04-14 10:46 x
100頁目達成、おめでとうございます。
いつも、興味深く拝見しています。
画像だけでなく、kou_shinoさんのコメントも素晴らしい。
ところで、クロウスムラサキノメイガの件、本当に揺籃の「寄生者」なのか、偶発的なできごとなのか、興味深いですね。
自然はまだまだ分からないことが多いようです。
(セミやハチの巣に寄生する蛾は知られているようですが…)
Commented by kou_shino at 2013-04-14 20:36
顕微鏡下のふしぎ さま
クロウスムラサキノメイガがオトシブミに寄生しているのかわかりませんが、一つの仮説がなりたちます。
オトシブミの幼虫が、揺籃から飛び出たのは、クロウスムラサキノメイガの幼虫に追い出されたのではないか、という仮説です。

蛾の幼虫が、オトシブミの幼虫のような、小食とは思われず、ある程度成長し、サナギになる手前で、オトシブミの揺籃に潜り込み、中のオトシブミの幼虫もしくはオトシブミのサナギを揺籃の外に放り出し、揺籃を繭代わりにサナギになるのではないか、と。

誰か、この仮説を立証してくれませんかね。


主に関西の自然を散策しながら、出会った生き物や風景の写真と、ファーブルフォトで撮った顕微鏡写真のアルバムです。


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