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ファーブルフォト アワフキムシの幼虫

12月最初の週末は法事があり、結局どこへも行けず。
まぁ、このような場合は、ファーブルフォトの画像になります。

今月のファーブルフォトは、アワフキムシの幼虫。
春から初夏にかけて、山道を歩くと小さな泡が草などに付いているのを見かけます。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_1754883.jpg

この泡は、春に孵化したアワフキムシの幼虫が、植物の汁を吸って余分な水分を出す際、自ら分泌する有機物を混ぜて作り出した泡。
石鹸の成分に似た泡は、結構丈夫で、多少の雨風では無くなりません。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17543092.jpg

昆虫たちは、実に多彩な方法で身を守りますね。
泡の中に、幼虫の姿が見えます。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17552638.jpg

少し泡に触れると泡は少なくなり、アワフキムシの幼虫が姿を現しました。
泡の仲でうごめく幼虫。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17563774.jpg

幼虫が動き出すと、どんどん泡は少なくなってくる。
とうとう泡から出てきました。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17573090.jpg

セミに近い昆虫なので、成虫は小さなセミのようです。
幼虫も、小さなセミの幼虫に似ています。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17574824.jpg

一塊の泡の中に、一匹のアワフキムシの幼虫がいる、とは限りません。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_17592031.jpg

一塊の泡から、2~3匹の幼虫が出てくることもあります。
この幼虫は、上半身は黒く、下半身はワインレッド。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_1801335.jpg

しかし成虫になると、泡とは無縁の生活をおくるようです。
泡が無くなってきたので、幼虫が泡を出す様子を見ようと眺めていても、いっこうに泡を出しません。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_1805975.jpg

なぜ?、どうして泡を出さない?
見ていると、腹を縮めたり伸ばしたりしている。
ファーブルフォト アワフキムシの幼虫_e0035757_18158100.jpg

これは、呼吸か、泡を出す動作?
どうも、お腹をポンプのように縮めたり伸ばしたりし、空気を取り入れて泡を作る動作のようなのですが…、

いつまでたっても、新たな泡は見られませんでした。
by kou_shino | 2012-12-05 18:06 | ファーブルフォト(105頁) | Comments(2)
Commented by 顕微鏡下のふしぎ at 2012-12-14 14:16 x
「エコロン 自然シリーズ(昆虫):保育社」に、次のようなおもしろい話が載っていました。
「京都の月輪寺では泣き桜があって、親鸞上人にまつわる言い伝えがあるが、実はこの水滴はアワフキムシの泡からのしずくである。」
この話、御存じでしょうか。
Commented by kou_shino at 2012-12-14 18:32
顕微鏡下のふしぎ さま
月輪寺は、愛宕山の中腹にある寺ですよね。
愛宕山に登るとき、何度か立ち寄ったことがありますが、泣き桜の話は知りませんでした。
いやー、なんか愛宕山に行きたくなりましたよ。
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主に関西の自然を散策しながら、出会った生き物や風景の写真と、ファーブルフォトで撮った顕微鏡写真のアルバムです。


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