滋賀県 岩根山(十二坊)林道散策

かって天台宗の行場として十二の宿坊があったことから、「十二坊」という名前もある岩根山を歩いてきました。
草津線甲西駅から、野洲川にかかる交際大橋を渡り、十二坊への正福寺林道入口へ。

林道沿いの桜並木は、まだ咲き始めたばかり、満開にはもう少しかかりそうです。
e0035757_0431438.jpg

ゲートを越えて、ウグイスの鳴き声を聞きながら、ブラブラと歩く。
舗装された林道ですが、ゲートがあるので車の行き来はありません。

道沿いに、イタドリの新芽が伸び始めていました。
e0035757_0433253.jpg

子供のころ、野山で遊んだ時、喉の渇きをうるおす為に、イタドリを食べた記憶があります。
茎を折ると、ポンといい音が鳴り、節にたまった水分を飲んでいたような。
しかし、成長しすぎたイタドリは、筋が固くなり食べられません。

ちなみに、6~8月頃のイタドリの節に、コウモリガの幼虫のイタドリムシがいる場合があるらしいのですが、この虫を食べると美味しいらしい。
白土三平著「野外手帳」を見ると確かに、イタドリムシの見つけ方と料理方法が書いてある。

白土三平氏は野外手帳で、「だまされたと思って試した時に、その美味に驚くことだろう。舌鼓を打つという言葉があるが、正にその通り」で、「洋酒やコーヒーのつまみにしたら最高」とあり「一食ぬいてもよいほどの充実感がある」と絶賛しておられます。

所々で、チラホラとツツジも咲き始めていました。
e0035757_0442924.jpg

ミツバツツジかと思いましたが、オシベが10本あるので、コバノミツバツツジでしょうか。

林道横の岩壁に、チョロチョロと水が流れている所が何箇所かあり、コケ類もたくさん繁殖しています。
これは蘚類、チョウチンゴケの仲間かな?
e0035757_0451789.jpg

こちらは地衣類、アカミゴケの仲間。
e0035757_0452940.jpg


桜の木に付いていたイラガの繭。
e0035757_0455068.jpg

幼虫は、毒が出る棘を持ち、触ると数日痛みが続く。そして繭は結構堅い。
なかなかの高い防御力を身に付けた蛾です。

こんな硬い繭で、羽化した蛾はどうして出てくるのだろう、と思いましたが、上部に丸く弱い部分が作られてあり、中から力を加えると、簡単に丸い蓋となって開くのだそうです。
羽化後の蓋が開いたイラガの繭は、「雀の小便担桶(すずめのしょうべんたご)」と呼ばれており、俳句では夏の季語となっています。

高い防御力を持った繭ですが、それだけでは安心できません。
自然の世界は緊張に満ち溢れているもので、イラガの防御を打ち破る天敵が存在します。

その天敵の中に、イラガイツツバセイボウという緑色に輝く美しい寄生バチがいること知りました。
タマムシの如く輝くその姿は一見の価値あり。
今年はぜひイラガイツツバセイボウが見たいものです。

暖かい陽気の中、坂道をダラダラ登っていくと、NHKの電波塔が現れ、草も生えていない山頂に二等三角点がありました。
山頂で、しばし一服。

少し後戻りして、大谷林道と書かれた道に入ると、レンギョウの花が満開。
e0035757_0481035.jpg

こちらはクロモジの花でしょうか。
e0035757_0482283.jpg

林道を歩いていると、ガサガサと音がする、何だろう、まさかシカ?
何かの動く影を見ましたが、何なのかわからずじまい。

シカだったらもっと大きな音がすると思うので、ウサギかなぁ。

やがて舗装道路と合流。
道端には、ゼンマイも生えていて、山菜摘みにきている人もおられます。

日蔭の朽ちようとしている落ち葉を見ると、何やら妙な模様が。
e0035757_0484260.jpg

何でしょう、菌類?
何となく粘菌が作るパターンに似ているような?

溝に小さなシマヘビが日向ぼっこをしていました。
e0035757_0503119.jpg

大人のシマヘビは、頭から尻尾にかけての縦縞ですが、幼体は赤っぽい横縞をしています。
これは、成長過程で、縦縞と横縞両方みられます。

頭の模様が刺青のようで、面白いのでアップで撮ろうと近づいたら、するすると逃げてしまいました。

林道を進むと、やがて十二坊温泉の前に出ます。
車道を横断し、磨崖仏不動明王への花園林道へ。

花園林道は、拡張工事の最中が、砂利が敷かれた味気ない道。
ふもと近くでは、重機がガンガン動いていて土石流を防ぐ工事の真っ最中。

ここまで来て通行できるのか、と心配しましたが、重機が止まってくれたので通ることができました。
[PR]
by kou_shino | 2010-04-05 00:57 | 滋賀県(78頁) | Comments(0)


主に関西の自然を散策しながら、出会った生き物や風景の写真と、ファーブルフォトで撮った顕微鏡写真のアルバムです。


by kou_shino

プロフィールを見る
画像一覧

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

検索

カテゴリ

全体
ファーブルフォト(107頁)
小笠原(16頁)
山梨県(4頁)
石川県(4頁)
愛知県(6頁)
岐阜県(2頁)
三重県(12頁)
滋賀県(78頁)
京都府(96頁)
京都西山(24頁)
奈良県(58頁)
大阪府(82頁)
兵庫県(72頁)
和歌山県(9頁)
岡山県(2頁)
京都一周トレイル(8頁)
おおさか環状自然歩道(25頁)
琵琶湖一周(18頁)
伊勢街道(6頁)
東海自然歩道(2頁)
猫(9頁)
花札(8頁)
干支(12頁)
その他(9頁)

タグ

(234)
(207)
(192)
(147)
(107)
(92)
(85)
(84)
(74)
(73)
(72)
(48)
(47)
(41)
(35)
(35)
(29)
(26)
(14)
(6)

最新の記事

大原野神社散策
at 2018-09-30 23:49
今まで出会った猫たち9
at 2018-08-08 22:23
京都西山 ポンポン山から水無瀬
at 2018-05-20 22:47
京都西山 川久保からポンポン山
at 2018-05-13 22:35
大阪府 茨木市 北山自然歩道..
at 2018-04-29 23:35

以前の記事

2018年 09月
2018年 08月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 09月
more...

ブログランキング

にほんブログ村 アウトドアブログ 野生生物へ
にほんブログ村
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ
にほんブログ村
にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ
にほんブログ村
人気blogランキングへ

*****リンク*****
写真家 米美知子

日の出日の入り
巨大動物図鑑
翡翠との出会い
さんちゃんのぶらっと関西

大阪市立自然史博物館
滋賀県立琵琶湖博物館

骨董品買取・古美術やかた

■ニコン・ファーブルフォト■
ファーブルフォト入門
ファーブルフォト活用術

-----------------------
掲載写真の無断使用はお断り致します。著作権放棄していません。
-----------------------
リンクはフリーです。
報告なしでもOK。

記事ランキング

フォロー中のブログ

琵琶湖から-3
晴れ時々?日記
水・水・水 No.2
♪一枚のphotograph♪
ライフノート
SOLO*WALKER
銀色のピストルで
葦と棚田と自転車と、それ...

外部リンク

最新のコメント

はーしぇる様 まだ、毎..
by kou_shino at 20:11
白内障の方は多いですね。..
by はーしぇる at 20:50
コケをじーっと見ていると..
by kou_shino at 23:26
こんなに見事なタマゴケは..
by はーしぇる at 22:22
はーしぇるさま 私も..
by kou_shino at 18:41
ヘラサギは初めて見ました..
by はーしぇる at 20:39
> はーしぇる様 あり..
by kou_shino at 23:32
今年もレポートを楽しみに..
by はーしぇる at 21:42
はーしぇるさま 野菜に..
by kou_shino at 23:18
「今日の料理ビギナーズ」..
by はーしぇる at 21:29

最新のトラックバック

ガメラ:13年2月第二週..
from ガメラ医師のBlog
たま駅長 ブログ
from インフルエンザに注意
【報告】沖島の祭り「サン..
from 「近江八幡お茶の間ランド」に..
なぜ「更新されたお気に入..
from ちいさいのに出会いました
ニイニイゼミ
from Heliograph(太陽の..
名前で動物占い
from 占い・相談のご案内
滋賀 県立 大学 健康 ..
from 滋賀 県立 大学 健康 診断..
コゲラ
from 浪日記
国指定天然記念物 深泥池
from VR Podcast 京都 ..
登山とウォーキング体験
from フィットネス器具で、魅せるカ..

ライフログ


森のふしぎな生きもの 変形菌ずかん


粘菌―驚くべき生命力の謎


冬虫夏草ハンドブック


コケのふしぎ なぜコンクリートの隙間や塀に生えるの?原始的な陸上植物といわれるワケは? (サイエンス・アイ新書)


地衣類のふしぎ コケでないコケとはどういうこと?道ばたで見かけるあの“植物”の正体とは? (サイエンス・アイ新書)


オトシブミハンドブック


カビ図鑑―野外で探す微生物の不思議


田んぼの生き物図鑑


クマムシ?!―小さな怪物


野鳥の羽ハンドブック


僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌


粘菌 その驚くべき知性 (PHPサイエンス・ワールド新書)


巨大津波は生態系をどう変えたか―生きものたちの東日本大震災 (ブルーバックス)


栗林慧全仕事―独創的カメラでとらえた驚異の自然


ミジンコ 静かなる宇宙(MIJINKO,A Silent Microcosm)


クジラ・イルカ大百科


自然紀行 日本の天然記念物

ファン

ブログジャンル

自然・生物
旅行・お出かけ

画像一覧