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岐阜県 美濃高田から養老公園へ 恐怖!吸血生物の来襲

7月の終わりに、美濃津屋から養老公園へ歩きましたが、今回は養老駅から一つ手前の美濃高田駅から養老公園へ。前回同様、大垣駅から養老鉄道に乗って、美濃高田駅で下車。

美濃津屋駅と違い、こちらは有人駅。
駅前商店街のような道を、養老山脈向かって歩きます。

五日市川沿いに進むと、我が家の周辺ではすっかり姿を消してしまったクマゼミが相変わらずやかましい。
トンボが行きかう五日市川は、水位の低い川ですが、50㎝オーバーのコイが多い。
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途中の桜の木に、大きく育ったヤドリギが。
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寄生植物のヤドリギを見るのは、久しぶり。

ホソバアキノノゲシが咲く田んぼを過ぎると、山裾の六社神社に到着。
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ここには、岐阜県指定の天然記念物、六社神社のムクノキがあります。
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見事な巨木です。
幹回り約7m、樹齢は300年以上らしい。

ムクノキに別れを告げて、坂道を歩き、害獣の防護柵を越えて山の中へ。
山では、ミンミンゼミやアブラゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミの鳴き声が聞こえます。

特によく聞こえるのはミンミンゼミ。
1か月ほど前に、美濃津屋から歩いた時は、やかましいほどヒグラシが鳴いていたのに、今回ヒグラシの鳴き声は全く無し。ヒグラシは、9月に入っても鳴くセミだと思っていたのに、なんか不思議です。

一匹のミンミンゼミが元気なく地面にいたので、ひっくり返してみると、白いセミヤドリガの幼虫がくっついていました。
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世界的には珍しいとされる、セミに寄生するセミヤドリガの寄宿主は、ヒグラシ(特にメス)が圧倒的に多いらしい。この日ヒグラシの鳴き声は全くなかったので、ミンミンゼミに寄生していたのでしょうか。

そういえば前回も、セミヤドリガに寄生されて体が白いヒグラシを何匹か見ました。
セミヤドリガに寄生されたセミは、死んだり産卵ができなくなったりすることはない、といわれていますが、このミンミンゼミはあきらかに弱っています。

この時、セミヤドリガの幼虫は、1匹だけでしたが、ミンミンゼミの腹部が白くなっていたので、複数のセミヤドリガの幼虫がついていたと思われます。
枝でツンツンと突いてセミヤドリガをはずして見ると…、ん!この幼虫、最近見たことある。

そう、美濃津屋から養老公園へ歩いた時に見つけた綿毛をつけた奇妙なムシ、アレは、コレだったんですね!この後、養老の滝近くでも、糸に吊られてフワフワ浮いているセミヤドリガの幼虫を見つけました。
(セミヤドリガの幼虫は、蛹になる時にセミから離れるもようです)

ネットで調べると、セミヤドリガが日本で初めて発見されたのが、岐阜県養老山だったらしい。
(明治31年、「昆虫翁」として知られる民間の昆虫学者名和靖氏が発見)
どおりで、養老山系でセミヤドリガの幼虫をよく見かけるわけです。

東海自然歩道に合流して、しばらく進むと、低い植物の幹にセミがとまっていました。
大きさから見て、ツクツクボウシかな。
そーっと近づいて、逃げないように写真を撮ると…、ん!なんか変。
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このツクツクボウシ、ピクリとも動きません。
死んでいるのか?

何なんだ、と思いながらよく見ると、体からカビのようなモノが出て、死んでいます。
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これは、セミに寄生する菌類の一種、冬虫夏草のセミノハリセンボンです。

翅の脈にまで菌糸を伸ばし、シンマネと呼ばれる小さなピン状のキノコを出しています。

冬虫夏草は昆虫やクモ等に寄生する菌類です。
以前、何かの本で読んだのですが、冬虫夏草が昆虫などに寄生した時、一瞬で宿主を殺すらしい。
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冬虫夏草に寄生され死んだ昆虫たちに、もがき苦しんだ形跡がなく、今にも動きだしそうな状況で死んでいる場合が多いのだとか。
このツクツクボウシも、普通に枝にとまっているように見えました。

ヤドリギ、セミヤドリガ、セミノハリセンボンと、立て続けにいろいろな寄生生物と遭遇した今回の旅ですが、この後、身の毛もよだつ吸血鬼に襲われるとは、この段階では夢にも思っていませんでした。
それは、粘菌のタマホコリを撮って、しばらく歩いていた時です。
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なんか腕がかゆい、と思い何気に見ると、腕になんかいる。
小さくて細いモノが、腕にくっついている、なんだぁ~~~コレは!。

姿ははっきりと確認しませんでしたが、とっさに思い浮かんだのが、ヤマビル。
そういや、前回もヤマビルがいるって書かれた場所があった。

足もとを見ると、1~2㎝の小さなヤマビルたちが、地面や靴の上をうごめいています。
ひぇ~~~~~。
大パニック。

無我夢中で靴に付いていたヤマビルを振り落とし、ヒタスラ山道を歩いて、日当たりの良い所へ急ぎました。
周りにヒルの姿がいないか確かめてから、靴を脱いで総チェック。

幸い、ヤマビルはすべて振り落とした模様。
靴下に少し血がにじんでいる。どうやら靴下ごしに血を吸われたらしい。

今まで、ヤマビルに遭遇したことがなかったので、今回かなりの精神的ショックを受けました。
しかし、考えてみれば、粘菌だの冬虫夏草だのを探しに、ヤマビルが好んでいそうな湿気のある日当たりの悪そうな場所を歩き続けてきたのに、今まで遭遇しなかったのが不思議だったかも知れません。

ああ、へこむなぁ。

総チェックの時、服に付いていたムラサキシラホシカメムシ。
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カメムシが可愛く見えますよ。

山道で、生き物を探す余裕もなく、時々足もとを調べながら歩くことに。
鎌倉から室町時代の石仏をたくさん集めた、千体石仏群に到着。
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その隣に、織田信長に焼かれた、多芸七坊の柏尾廃寺跡へ。
柏尾廃寺跡に生えていたのは、ヒトヨタケの仲間か。
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日当たりでの足もとチェックを頻繁にしながら、歩いていると、大きなクロアゲハの仲間が。
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後翅が一つかけてましたが、青色が妙に印象的だったので、カラスアゲハかな?
カラスアゲハにしては、全身があまり美しくないけれど。

山道を抜けて車道に出ると、養老公園へ。
前回、見に行かなかった養老の滝へ。
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帰りに、名水百選にも選ばれている、菊水泉をペットボトル一本分飲んで、帰途へ。
前半、調子が良かったんですが、後半は、ヤマビルのせいで、グダグダでした。
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by kou_shino | 2011-08-31 19:16 | 岐阜県(2頁) | Comments(2)

岐阜県 美濃津屋から養老公園へ

青春18きっぷで、岐阜県まで足をのばし、大垣駅から養老電鉄に乗り換えて美濃津屋駅へ。
養老鉄道の中刷り広告によると、養老鉄道が今年創業100周年らしく、記念切符が販売されるらしいけど、1000枚限定だとすぐに売り切れするのではないでしょうか。

養老鉄道は自転車の持ち込みができるらしく、学生さん達が自転車ごと車内に乗り入れてきます。
無人駅も多く、普段接することのない風景は新鮮で、旅に来たんだぁ~、という感じ。

美濃津屋駅も無人で、反対側のホームに東海自然歩道の標識が立っている。
駅周辺には店も飲料水の自販機も見当たらない。

東海自然歩道の標識に従い、山へと歩いていきます。
途中、民家の軒先に咲いていた花に、スズメガの仲間のホウジャク。
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ホバリングしながら蜜を吸う姿は、ちょっとガの仲間とは思えません。

山裾の道を歩いていると、ヤマトシジミがいました。
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山の中に入っていくと、ヒグラシの鳴き声が聞こえてきました。
最初は、カナカナカナと印象深い鳴き声だなあぁ、と思っていました。

セミはある一定の気温になると鳴き、気温が高くなる日中はあまり鳴きません。
しかし、山の中は気温が高くならないせいか、ヒグラシとニイニイゼミは、森の中に入ってから、養老公園に着くまで、ずーっと鳴きっぱなしです。

あの、やかましいクマゼミやアブラゼミ、ミンミンゼミでも鳴かない時間帯があるのに。
もう最後のほうでは、耳がおかしくなってきました。

特にヒグラシは、足もとで鳴きます、すぐ横の木で鳴きます。
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いったい何匹いるんじゃ~と、叫びたくなるほどやかましい。

山の中で見つけた、粘菌。
またツノホコリかな、と思ったらサンゴのような姿です。
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タマサンゴホコリでしょうか。

うっそうとした森の中を歩いていると、1㎝程の白いモノが動いています。
何だろう。
小枝で裏返してみると…
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なんかムシの幼虫みたい。
太短い芋虫のようなモノが綿毛を被っているように見えます。
(追記:後日判明しましたが、これはセミヤドリガの幼虫でした。セミから離れ蛹になるようです)

何年か前に菊水山に行った時、似たようなムシを見ました。
これと同じように、白い綿毛をまとったムシでしたが、これよりもっと小さかった。

結局何のムシか判明しませんでしたが、白い綿毛をまとった昆虫の幼虫というのは、意外に多い。
コレも、おそらくカイガラムシと同じような成分を出しているのではないでしょうか。

しばらく歩いていると、木の葉に白い綿のようなモノが。
葉っぱを裏返すと、綿毛にまみれた別のムシ。
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これは、アオバハゴロモの幼虫です。
何匹か集まると、カイガラムシがついているかのように、真っ白になります。

再び粘菌らしい白い物体を発見。
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子実体になろうとしているところなんでしょうか。

こちらは、久しぶりに見つけた粘菌(変形菌)の変形体。
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わかりにくいかもしれませんが、黄色いのがそうです。朽木の中からムニュムニュと出てくるところ。
変形菌の変形体は、黄色、オレンジ色、赤、青、白、と原色が多いようですが、あまり見ることはできません。
どこにでもいる、という話ですが、ただ歩いているだけで見つけるのは稀です。

粘菌の仲間は、大きく分けると、真生粘菌(変形菌)と原生粘菌と細胞性粘菌に分けられるらしい。
ツノホコリの仲間は、原生粘菌とする本もありあます。

ただ、この分け方が今現在も使用されているかどうかはわかりません。
昔は、全部ひと括りに粘菌と呼ばれていました。

今は、粘菌といえば変形菌の事をさすことが多いようです。
細胞性粘菌は、単細胞生物が途中から多細胞生物になる、という不思議なヤツらで、昔一度だけTVで見ただけ。

トンボのような虫が飛んできてとまった。
これはウスバカゲロウ。
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幼虫のアリジゴクの大きさから考えると、成虫はやけに大きく感じます。

こちらはキモンガ。
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タイガースカラーの蛾で、山の中を歩いていると、よく見かけます。
今までも何回か撮った記憶はありますが、なぜか今までブログに載らなかった蛾。

風呂谷まで来ると、風呂谷から河原越までのコースはヤマビルが生息しているので足もとに注意、という看板がありました。
そうか、気をつけなければ、と思いましたが、よく考えると、河原越から風呂谷は、今まで歩いてきたルート。

今さら知らせてもらっても、もう手遅れです。
しかし、ヤマビルの被害にも遭わなかったので、まあいいか。

朽木が転がっている道を歩くと、再び朽木の穴から粘菌(変形菌)の変形体が出てくるところを見つけました。
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変形菌は、一時間に1cmほど移動するらしいのですが、まだ移動するところを観察したことはありません。
時間に余裕のあるときに見つけたらぜひ観察したいのですが、今日は無理。

この変形菌は、先ほどの変形菌もそうですが、多分キフシススホコリだと思います。
すぐ横に、キフシススホコリの子実体がありました。
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こちらは。粘菌(変形菌)のクダホコリかな。
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今熊谷を越えると、集落の横に出てきました。

何気に、民家に生えているツバキを見ると、ツバキシギゾウムシがツバキの実に長い口吻を突っ込んで穴を開けている最中の姿を目撃しました。
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たぶんメスでしょう。開けた穴に卵を産むと思われます。
ツバキシギゾウムシの口吻はゾウムシの中でも特に長く、メスの口吻は体長以上あります。

前々から、このゾウムシを見たい、と思っていたので、ラッキーって感じでした。
しばらく、この状態が続くだろうと、他のツバキの実を見て回るうちに強い風が吹いて、先ほどのツバキシギゾウムシがいた辺りに枯れ枝がガサッと落ちた。

あわてて見に行くと、もうさっきまでツバキの実に穴を開けていたツバキシギゾウムシの姿はなし。
非常にアンラッキーです。しばらく、ほかのツバキも見て回りましたが、ゾウムシの姿は見られず。
なかなか思うように自然は見せてくれません。

途中道を間違えましたが、赤岩神社から京ヶ脇を経て、養老公園に無事到着。
養老へは、この夏にもう一回来る予定なので、養老の滝は次回のお楽しみに。

養老公園を離れた時、ようやくセミの鳴き声からのがれられました。
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by kou_shino | 2011-08-03 19:17 | 岐阜県(2頁) | Comments(6)


主に関西の自然を散策しながら、出会った生き物や風景の写真と、ファーブルフォトで撮った顕微鏡写真のアルバムです。


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