愛知県 千鳥ヶ浜 5と5の倍数で成長する生き物

先週、豊岡で夏日を記録したといっていましたが、今週は雪が降ったらしく、寒暖の差が激しい季節。
こういう時期は体調も崩れるようで、花粉症なのか風邪なのか、よく分からない症状が続きました。

高速道路一律1,000円に対抗して、青春18きっぷで遠出をしているのですが、電車の乗っている時間が長いので、やたらと疲れます。
しかし、4月10日までに使わなければもったいないので、行くしかありません。

というわけで、今回は愛知県知多半島の千鳥ヶ浜まで遠征に出かけました。
「千鳥ヶ浜」とは、落語「花筏」に出てくる相撲取りのような名前ですね。

名鉄知多線・内海駅から約15分ほど歩けば、日本の渚百選にも選ばれてた千鳥ヶ浜に出ます。
千鳥ヶ浜の砂浜の砂は、世界一砂の粒が小さいらしい。

世の中には、世界中の砂浜の、砂粒の大きさまで計っている人達がいるのかと感心します。

さっそく貝だまりにそってぶらぶら歩き。
おびただしい貝類の他、アメフラシやクラゲ、カニのハサミ、フジツボ等々の海の生き物などが打ち上げられています。

砂の中には、カラスの死骸もたくさん埋まっていますね。
6羽ほど埋まっていました。

千鳥ヶ浜の端まで行き、港のような所には、カモメやウ(カワウ?)がいました。
飛び立つカワウ。
e0035757_1636235.jpg

折り返して、今度は潮が引き始めた海岸線にそってブラブラ歩き。
貝は非常にたくさん落ちているので、今回は貝以外の生物を観察。

潮が引いた海岸線には、貝だまりではあまり見られなかったハスノハカシパンの殻がたくさん落ちていました。
和歌山で見つけたハスノハカシパンに比べると、小さい個体が多いようです。

和歌山では5~6cmの殻が多かったですが、千鳥ヶ浜では2~3cmの殻を多く拾いました。

浜で見つけた生き物やその痕跡。
e0035757_16372686.jpg

左上がよく漂着しているアカクラゲ。
強い毒を持っているようです。

右上はイトマキヒトデ。
子供のころ、海水浴場でよく見つけました。懐かしい。

左下の砂のマキフンはタマシキゴカイの糞。
これもあちこちで見られます。

右下は、砂の上を這うヒザラガイ。
岩にくっ付いて動かない、というイメージがありますが、動いています。

潮が引いてモゾモゾと動くヒトデたち。
e0035757_16382372.jpg

モミジガイという名前のヒトデです。

近くでダイサギが食べのもを探していました。
e0035757_1639579.jpg

浜辺の堤防近くには、イソギンチャクやアメフラシ達が非常にたくさんいます。
河口を越えて隣の海岸へ行くと、こちらでは、8cmほどの大きなカシパン類の殻がたくさん落ちていました。

大きなカシパン類の殻は砂も詰まっていて重たく、ウニや小さなカシパン類の殻を壊してしまうので、3枚だけ拾いました。

海岸を進んで、潮だまりへ。
e0035757_16405995.jpg

潮だまりには、ワケの分からない、何ともいいようのない、奇妙な姿をした生き物達であふれかえっています。
大阪湾の周辺とは、ケタが違うほどいろんな生き物が数多く生息しているようです。

もう岩といわず砂地といわず、イソギンチャクの多いこと!
よほど、環境が良いのでしょう。

イソギンチャクを気にしていると、磯を歩けないので、見ないようにして磯の生き物を観察。
e0035757_17282893.jpg

左上が、これもたくさんいたアメフラシ。
黄色い麺のような、卵もあちこちで見られました。

右上はナマコかな。
ナマコは軟体動物のような感じですが、ウニやヒトデと同じ棘皮動物。

左下は、磯溜まりに漂う何かの卵?
大きさは10cmほど、何でしょう。

右下がウニ。
生きたウニの姿はこれしか見つけられませんでした。

メスの入った貝殻を引きずるヤドカリがここにもいました。
e0035757_16425467.jpg

毛深いヤドカリですね。

イソギンチャクも異常にたくさんいましたが、今回いちばん目を引いたのはミドリイソギンチャクです。
e0035757_16433167.jpg

姿が海面に映ったので、妙な感じになりました。

ミドリイソギンチャクは体壁に緑色のイボがあり、触手は白やピンク、黄緑など、個体によって違うようです。
上の写真はピンク色の触手を持つミドリイソギンチャクです。

白やピンクに混じって、黄緑色の美しい触手を広げているミドリイソギンチャクも多く見られました。
e0035757_16442265.jpg

まさに、これこそミドリイソギンチャクですね。

こちらは胴体が砂に埋もれて、触手だけが揺らめいています。
e0035757_16444668.jpg

しばらく磯遊びをしていると、徐々に潮が満ちてきたので、ここらが潮時か。

ウの死骸も、海にすむ多くの生き物の栄養源になることでしょう。
e0035757_16485325.jpg


今回拾って来た漂着物。
バフンウニの殻。
e0035757_16491632.jpg

どこかが破損しており、なかなか完成体の殻はありません。

そしてハスノハカシパンの殻。
e0035757_16493769.jpg

大きいのは8cmほどで、いちばん小さいのは2cmほど。
千鳥ヶ浜では2~3cmサイズが多く、隣の浜では7~8cmと大きいサイズが多く落ちていたのは、単なる偶然でしょうか。

------------------------------
当初、ハスノハカシパンなのかヨツアナカシパンなのか、判断がつかなかったのですが、本屋で何種類かの図鑑を調べた結果、ハスノハカシパンで問題無い、という結論に達しました。
------------------------------

このハスノハカシパンの殻を見ていると、5枚の花弁のような模様の中心に小さな5角の星型が見られます。
個体によっては、全体にヒトデのような星型の影が出ているモノもあります。
e0035757_16513370.jpg

ウニの殻もよく見ると、5本の筋が見られます。
これは、棘皮動物(ウニ、ヒトデ、ナマコなど)が5を基本とした5の倍数の放射相称を持つ生物なんだとか。

放射相称とは、生物の体を見た時、対称軸が2本以上見ることができるもの。
(たとえば、桜の花とかヒトデとか)

ほとんどの生物は左右相称で、いわゆる左右対称の体を持っています。
しかし、棘皮動物の成体は5角形を基本とした5放射相称という体制をもっているようです。
[PR]
by kou_shino | 2009-03-29 17:29 | 愛知県(6頁) | Comments(2)
Commented at 2013-05-05 12:57 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kou_shino at 2013-05-06 12:48
ミドリイソギンチャクでお問い合わせいただいた方へ。
メールアドレス等の返答先がありませんでした。
どうすればよろしいでしょうか?


主に関西の自然を散策しながら、出会った生き物や風景の写真と、ファーブルフォトで撮った顕微鏡写真のアルバムです。


by kou_shino

プロフィールを見る
画像一覧

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

検索

カテゴリ

全体
ファーブルフォト(107頁)
小笠原(16頁)
山梨県(4頁)
石川県(4頁)
愛知県(6頁)
岐阜県(2頁)
三重県(12頁)
滋賀県(75頁)
京都府(93頁)
京都西山(20頁)
奈良県(55頁)
大阪府(78頁)
兵庫県(69頁)
和歌山県(9頁)
岡山県(2頁)
京都一周トレイル(8頁)
おおさか環状自然歩道(25頁)
琵琶湖一周(18頁)
伊勢街道(6頁)
東海自然歩道(2頁)
猫(8頁)
花札(8頁)
干支(11頁)
その他(9頁)

タグ

(225)
(195)
(179)
(142)
(107)
(89)
(83)
(83)
(70)
(69)
(68)
(48)
(47)
(41)
(35)
(34)
(29)
(24)
(14)
(6)

最新の記事

京都府 恭仁京跡から海住山寺へ
at 2017-04-23 22:15
大阪府 天野街道散策
at 2017-04-03 23:32
滋賀県 雪野山散策
at 2017-03-27 23:46
大阪府 高槻 里山・古道コース
at 2017-03-19 22:39
今まで出会った猫たち8
at 2017-02-21 22:35

以前の記事

2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
more...

ブログランキング

にほんブログ村 アウトドアブログ 野生生物へ
にほんブログ村
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ
にほんブログ村
にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ
にほんブログ村
人気blogランキングへ

*****リンク*****
写真家 米美知子

日の出日の入り
巨大動物図鑑
翡翠との出会い
さんちゃんのぶらっと関西

大阪市立自然史博物館
滋賀県立琵琶湖博物館

骨董品買取・古美術やかた

■ニコン・ファーブルフォト■
ファーブルフォト入門
ファーブルフォト活用術

-----------------------
掲載写真の無断使用はお断り致します。著作権放棄していません。
-----------------------
リンクはフリーです。
報告なしでもOK。

記事ランキング

フォロー中のブログ

琵琶湖から-3
晴れ時々?日記
水・水・水 No.2
♪一枚のphotograph♪
ライフノート
SOLO*WALKER
銀色のピストルで
葦と棚田と自転車と、それ...

外部リンク

最新のコメント

はーしぇるさま あぁ、..
by kou_shino at 00:57
はーしぇるさま お久し..
by kou_shino at 19:59
naotoさま この記..
by kou_shino at 12:23
素晴らしい群生地ですね。..
by naoto at 04:28
TGokuraku-TO..
by kou_shino at 20:24
こんにちは。はじめまして..
by TGokuraku-TOMBO at 18:41
白い塊を背負った虫はクサ..
by Z at 18:43
恵美子 さま ハエトリ..
by kou_shino at 17:52
(((o(*゚▽゚*)o..
by 恵美子 at 07:09
TAKA さま 水..
by kou_shino at 00:56

最新のトラックバック

ガメラ:13年2月第二週..
from ガメラ医師のBlog
たま駅長 ブログ
from インフルエンザに注意
【報告】沖島の祭り「サン..
from 「近江八幡お茶の間ランド」に..
なぜ「更新されたお気に入..
from ちいさいのに出会いました
ニイニイゼミ
from Heliograph(太陽の..
名前で動物占い
from 占い・相談のご案内
滋賀 県立 大学 健康 ..
from 滋賀 県立 大学 健康 診断..
コゲラ
from 浪日記
国指定天然記念物 深泥池
from VR Podcast 京都 ..
登山とウォーキング体験
from フィットネス器具で、魅せるカ..

ライフログ


森のふしぎな生きもの 変形菌ずかん


粘菌―驚くべき生命力の謎


冬虫夏草ハンドブック


コケのふしぎ なぜコンクリートの隙間や塀に生えるの?原始的な陸上植物といわれるワケは? (サイエンス・アイ新書)


地衣類のふしぎ コケでないコケとはどういうこと?道ばたで見かけるあの“植物”の正体とは? (サイエンス・アイ新書)


オトシブミハンドブック


カビ図鑑―野外で探す微生物の不思議


田んぼの生き物図鑑


クマムシ?!―小さな怪物


野鳥の羽ハンドブック


僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌


粘菌 その驚くべき知性 (PHPサイエンス・ワールド新書)


巨大津波は生態系をどう変えたか―生きものたちの東日本大震災 (ブルーバックス)


栗林慧全仕事―独創的カメラでとらえた驚異の自然


ミジンコ 静かなる宇宙(MIJINKO,A Silent Microcosm)


クジラ・イルカ大百科


自然紀行 日本の天然記念物

ファン

ブログジャンル

自然・生物
旅行・お出かけ

画像一覧